安全第一の指針が、現場の効率アップとコストダウンをもたらす

十分な油圧でアタッチメントの性能引き出すコマツPC78USモデル

　林業用機械の販売にも力を入れる同社では、山林作業現場の要望にマッチした各種林業機械、作業用アタッチメントの提案・販売も手掛ける。
    「当社で機械を販売する際、顧客の細かなニーズを事前に把握した上で、求められている性能をその機械が満たしているかを独自の品質管理基準に則って事前にチェックし、テストしたものを販売しています。コマツPC78US-10は作業機の力が強いため、各種作業用アタッチメントが本来の働きを発揮できる性能を備えており、林業パッケージ機としてもすぐれた機械ですね」。

林業の多面的役割伝える施設を構想

　来年4月から順次関連法案の施行が始まる「働き方改革」で、柔軟な働き方への関心が高まっている中、「林業が、これから社会へ巣立つ若者たちに選ばれる職業になるには、素材生産だけではない林業の持つ多面的な役割や魅力についてもっと理解してもらう必要がある」と藤川社長は話す。
「廃校になった地元小学校の運動場に、木材の直売所や木材ペレット工場を建設し、バイオマス発電と発電所から出る廃熱を利用したお湯を地域に供給する施設の建設を構想中です。木材ペレットが発電や給湯に使われることで、地域の森林資源の大切さを実感できる場になるのではと考えています」。
手入れされた森林が持つ二酸化炭素の吸収能力は、40年の杉人口林で約7.9t/haと言われており、一方、一般家庭から排出される二酸化炭素は年間約4.5ｔ-CO2に達することから、温暖化を抑制するには0.5ヘクタールの管理された山が必要だという。
    藤川社長は「こうした情報を発信することで林業の社会的な価値や魅力を広く伝えるとともに、ひいては若者が林業を素晴らしい仕事だと感じてもらえるきっかけにしたい」と語った。