現場安全講座 現場仕事の安全対策

今回のテーマ

フォークリフトで スロープを走行中に脱輪して転倒

被災者 :左官工

被災の程度 : 休業70日

災害発生状況

被災者は、フォークリフトを移動させるため、幅4.84mのスロープ(勾配 1/6)をバックで走行中、スロープからタイヤが脱輪してフォークリフトが転倒。その際、床に手をついて右手甲を骨折した(右中骨開放骨折) 。

原因

● スロープの床面が濡れていて滑りやすく、スロープ最下部に段差があった。
● 被災者はフォークリフトの運転資格を持っていなかった。
● フォークリフトの鍵が点検表と一緒にフォークリフト車内のソフトケースに入っていたので、誰でも乗れるような状況であった。
● 事業者はフォークリフト作業計画書・使用許可証を提出しているが、運転者の資格を確認する様式になっていなかった。

対策

● 事業者はスロープで滑るリスクのある場合は作業に着手する前に、関係者と打合せを行い、スロープの床面を乾燥させる(防滑塗装や十分な換気)など対策を講じる。
● スロープ幅全面に段差解消の仮設スロープを設置する。
● フォークリフトの鍵を勝手に使えないようにするなど貸し出し管理の見直しを行う。
● フォークリフトの運転等資格の必要な作業は、有資格者の適正配置を行う。
● フォークリフト作業計画書・許可証の記載内容に運転者の資格証の種類と番号を記載する欄を設け、運転者が有資格者であることを確認する。