Daichi report

キッザニア東京に「建設機械開発 センター」パビリオンを出展

子どもたちに「本物」を届けるため コマツのプロフェッショナルが結集

2024年3月19日、コマツはキッザニア東京に、子どもたちが建設機械開発者となって、建設業界を支える建機を「楽しく学べる」パビリオンを出展した。ものづくりにこだわるコマツと、エデュテインメントのプロフェッショナルであるキッザニアが長期にわたり妥協なきこだわりをぶつけ合いながら完成させたという。本プロジェクトメンバーに、オープンまでの道程を聞くことができた。
  • ブランド戦略事業部
    グローバルコミュニケーショングループ
    主査
    森岡友博

    2009年入社後、アフターマーケット部門に所属。南アフリカ駐在後、業務改革の部署を経てブランド戦略事業部発足時に異動。本プロジェクトの発案者
  • 商品企画本部 商品企画室
    デザイングループ
    主任技師
    木下隼人

    スウェーデンの大学院卒業後、現地機械メーカーを経て2005 年コマツに入社。建機の外装から内装に至るまでのデザインを一貫して手掛ける。PC01-E が2022年度グッドデザイン賞を受賞

  • ブランド戦略事業部
    グローバルコミュニケーショングループ
    福田星也


    電機メーカーの鉄道部門で生産管理担当者として勤めた後、2017 年コマツに入社。大阪工場のショベル、ブルドーザーの生産管理を担当。本プロジェクト発足と同時にブランド戦略事業部に異動

     

  • ブランド戦略事業部
    グローバルコミュニケーショングループ
    主幹
    戴惠予

    台湾、イギリスで学んだ後、台湾のゲームメーカーで戦略秘書として勤務。2003 年コマツに入社し、建機マーケティング本部からコーポレートコミュニケーションを経て現職

「子どもに自分の仕事を見せたい」が原点

コマツは、これまでにも「こまつの杜」「コマツテクノセンタ」といった、訪れた人に建機や建設業界の魅力を伝える施設を展開してきた。しかし、その魅力を広く社会に知ってもらうことは容易ではない。この課題に取り組んでいたブランド戦略事業部の森岡は、自身の子どもがコマツの建機に興味を持ったことをヒントに、次代を担う子どもたちが「職業体験」からその魅力や価値を学べたら、とキッザニアに着目。社内メンバーに働きかけ、プロジェクトとして動き出すこととなった。

夢のある業界を目指して

「小さな子どもって働く車が好きですよね。この頃に感じていた熱い思いが大人になっても残り続けるような経験をさせてあげたいな、と思っていました」と、パビリオンのデザインを監修した木下は語る。木下は多忙を極めるコマツ製品のプロダクトデザイナーだが、プロジェクトメンバーの熱い想いに心を動かされ、パビリオン出展への参画を決意した。

プロフェッショナル同士の切磋琢磨

戴が率いるプロジェクトメンバーは、当初キッザニア側の望むコンセプトとの相違に当惑する。キッザニア側は子どもたちが楽しめる「操縦する」点を重視し、コマツは「開発者としての経験を提供する」というテーマにこだわりを持っていた。ものづくりのプロフェッショナルと、エデュテインメント(楽しみながら学ぶこと)のプロフェッショナルが、妥協することなく、徹底的にコンセプトを練り上げる日々が続いた。

製品と変わらぬ、デザインと品質の徹底

今回のプロジェクトで重視したのは徹底した「本物感」。パビリオンの製作に当たっては、粟津工場や大阪工場などで実際の製品を手掛けているベテランの技術者たちに協力を求めた。彼らはプロジェクトメンバーの高水準な要求に、長期にわたり快く応え続けてくれたという。メンバーにとっては、長年現場で生産管理に携わってきた福田の存在も大きかった。実際の製品を応用したところもある。例えば、シートはミニショベル(PC30MR/35MR-5)のもの、壁面のロゴは製品に使用する本物のデカールを採用した。
シュミレーターのモニターで表示される画像も、CADデータから抽出した素材を使用し、音声も実物の建機の稼働音を収録したりと、細部に至るまでこだわり抜いた。コマツが製品開発で心掛けている、安全性、快適性の検証・改良は、子どもが使用するという観点から、より厳しい基準で行った。

何度でも足を運びたくなる、 そんなパビリオンを目指して

コマツのものづくりのこだわりにとことん付き合ってくれたキッザニアとは、素晴らしい協力関係を築くことができた。子どもたちが楽しい体験を通じて、建機の魅力や役割を学び、将来の建設業界を担う人材へと成長していくことを、このパビリオンで伝えていくことが、コマツの願いでもあると、メンバーはしめくくった。

スタッフが建設機械開発者のマネジャーとして、子どもたちと一緒に仕事を進めていく。ユニフォームはコマツのコーポレートカラーをあしらったオリジナルデザインを採用

© KCJ GROUP

座席とレバーの位置関係から、ボタンの色まで細かなこだわりに満ちたシュミレーター

キッザニアとは?


キッザニアは楽しみながら社会の仕組みを学ぶことができる「こどもが主役の街」。本格的な設備や道具を使って、子どもたちは大人のようにさまざまな仕事やサービスを体験することができる。


キッザニア東京
東京都江東区豊洲2-4-9 アーバンドック
ららぽーと豊洲1 ノースポート3階
https://www.kidzania.jp/tokyo/

コマツパビリオンについての詳細は下記QRコードから