掲載日:2026年10月14日
私は中小企業の経理担当者です。
当社は資本金1億円以下の中小企業ですが、顧問税理士から「中小企業であっても、所得金額が一定額を超えると、中小企業経営強化税制の即時償却などが使えない場合がある」と聞きました。
資本金が1億円以下であれば中小企業向けの税制を利用できると思っていたのですが、いつから、どのような基準が設けられたのでしょうか。
平成29年度税制改正により、資本金1億円以下などの要件を満たす中小企業であっても、所得金額が特に大きい法人については、中小企業向けの一部の優遇税制を利用できないこととなりました。
この取扱いは、平成31年4月1日以後に開始する事業年度から適用されています。
具体的には、その事業年度開始の日前3年以内に終了した各事業年度の所得金額を基に計算した年平均額が15億円を超える法人は、「適用除外事業者」とされます。
通常の12か月決算の会社であれば、イメージとしては直前3事業年度の所得金額の平均額が15億円を超えるかどうかで判定します。
この適用除外事業者に該当すると、中小企業経営強化税制による即時償却や税額控除、中小企業投資促進税制など、一定の中小企業向け優遇税制が利用できなくなります。
なお、判定の基準となるのは売上高ではなく、法人税法上の「所得金額」です。わかりやすく言えば、法人税の課税所得です。
一般的な中小企業では、3年間の平均所得金額が15億円を超えるケースはそれほど多くありません。
ただし、土地や有価証券の売却などによって一時的に大きな所得が発生した場合には、その後の事業年度の判定にも影響することがありますので注意が必要です。
中小企業向けの優遇税制は、資本金だけで判定するわけではありません。
特に大きな設備投資を予定している場合には、「資本金1億円以下だから大丈夫」と考えるのではなく、過去3年間の所得金額についても事前に確認しておくことが大切です。詳しくは顧問税理士にご相談ください。
