現場安全講座 現場仕事の安全対策

今回のテーマ

解体用建機が旋回した際、つかんでいた解体物が作業者に激突した

被災者 : 鍛冶工

被災の程度 : 休業220日

災害発生状況

オペレーターが壁解体用の建機で解体物をつかみ、旋回した際、同建機の旋回範囲内において、ガス溶断作業を行っていた作業者に解体物が激突した。被災作業者は、別の作業を行っていた小型建機オペレーターから依頼され、作業を行っていたが、壁解体用建機のオペレーターには立ち入りが知らされていなかった。監視人は、建機作業エリアに被災者がいることは認識していた。

原因

● 監視人は、被災者の作業場所が建機作業エリア内であるにもかかわらず、危険という認識がなかった。
● 建機作業エリアに立ち入る際は、無線による声掛けがルールであったため、建機作業エリア内の立ち入り禁止区域を明示していなかった。
● 複数の建機が作業をしているエリアに立ち入る際の連絡方法が明確でなかった。

対策

● 監視人には、建機作業エリア内で作業が重ならないようにするなど、適切な判断ができる経験を有する者を配置する。
● 作業区画は、複数の建機が解体作業をするエリア、溶断作業をするエリア、と区分して明示する。
● 建機作業エリア内に立ち入る際は、無線でオペレーターに声掛け後、応答およびエンジン停止を確認してから立ち入ることを徹底する。