現場安全講座 災害事例に学ぶ現場仕事の安全対策

今回のテーマ

埋め戻し場所を歩行していた作業員を投下土砂が直撃

被災者 : 左官工(61歳)
被災の程度 : 休業6000日

災害発生状況

地下解体部の埋め戻し作業において、作業構台上から約16m下の埋め戻し場所にダンプから直接土砂を投下したところ、別工区の作業員が直下を通行しており、投下土砂の直撃を受けた。被災者は元請けの指示に従い、別工区の作業場所に向かって当該箇所を歩行していた。

原因

  • 土砂投下箇所の直下に作業員が立ち入ってしまった。
  • 土砂を投下する前に下部の安全を確認しなかった。
  • 安全通路の計画はあったが、実際には設置されていなかった。
  • 混在作業における元請けによる請負人相互間の連絡調整が不足していた。

対策

  • 土砂投入箇所付近はすべて立ち入り禁止区域とし、立ち入り禁止措置(カラーコーン・コーンバー)を講じる。
  • 土砂を投下するときは、投下場所の安全を確認する。
  • 作業員が作業場所に向かう安全な通路を必ず設置する。
  • 混在作業における請負人相互間の連絡調整を確実に行う。

(監修) 建設業労働災害防止協会
安全・衛生管理士 本山謙治