掲載日:2026年9月4日
私は建設業を営む資本金3,000万円の中小企業の経理担当者です。
最近、取引先の大手ゼネコン(資本金5億円)から、「今後の関係を強化するため、当社に資本参加したい」との申し出がありました。
資本参加を受け入れると、当社の資本金は6,000万円となり、大手ゼネコンが当社株式の50%を保有することになる予定です。
社長から「税務上、何か不都合はないか」と聞かれました。
今後の取引拡大も期待できるため、会社としては前向きに検討していますが、中小企業向けの税制について何か影響はあるのでしょうか。
大企業から資本参加を受ける場合には、「みなし大企業」に該当しないか注意が必要です。
中小企業向けの税制では、租税特別措置法施行令第27条の4第17項により、資本金1億円以下の法人であっても、「発行済株式等の2分の1以上を同一の大規模法人に所有されている法人」などは、中小企業者の対象から除外されます。
今回、資本金5億円の大手ゼネコンが御社株式の50%を保有することになれば、御社は原則として「みなし大企業」に該当します。
その結果、建設機械などの設備投資を行った場合に利用することの多い「中小企業投資促進税制」や「中小企業経営強化税制」の対象外となります。

大企業から資本参加を受けることは、信用力の向上や取引拡大など、経営上のメリットが期待できます。
一方、資本金が1億円以下であっても、大企業の持株割合によっては「みなし大企業」となり、中小企業向けの優遇税制が利用できなくなる場合があります。
資本参加を検討するときは、出資金額だけでなく、「誰が何%の株式を持つことになるのか」と、その後の税制への影響も事前に確認しておくことが大切です。
