令和8年10月からインボイス制度の経過措置が変わります

掲載日:2026年8月7日

【セミナでのご質問】

私は中小企業の経理担当者です。
当社では、社長などが会合で飲食した際に、車ごと自宅まで運んでくれる運転代行業者を利用しています。
この代行業者は小規模な免税事業者で、インボイスを発行していません。
これまでは、インボイス制度の経過措置を利用し、仕入税額相当額の80%を仕入税額控除していました。
令和8年10月から、この経過措置の割合が変わると聞きました。
今後、どのようになるのでしょうか。

【キド先生からの回答】

インボイス制度では、原則として、インボイス発行事業者以外の者からの課税仕入れについては、仕入税額控除を受けることができません。
ただし、制度導入による負担を緩和するため、免税事業者などからの課税仕入れについても、一定割合を仕入税額控除できる経過措置が設けられています。
令和8年度税制改正により、この経過措置が見直され、控除割合は次のようになります。

期  間 割  合
令和5年10月1日〜
令和8年9月30日
仕入税額相当額の80%
令和8年10月1日〜
令和10年9月30日
仕入税額相当額の70%
令和10年10月1日〜
令和12年9月30日
仕入税額相当額の50%
令和12年10月1日〜
令和13年9月30日
仕入税額相当額の30%
令和13年10月1日以降 仕入税額控除はできません。

したがって、ご質問の運転代行業者が引き続きインボイス発行事業者でない場合、令和8年10月1日以降の利用分については、仕入税額相当額の70%が仕入税額控除の対象となります。
【キド先生のコメント】

今回の改正では、令和8年10月から控除割合が80%から70%に引き下げられる一方、経過措置の適用期限が延長されました。
今後は、令和10年10月から50%、令和12年10月から30%と段階的に引き下げられ、令和13年10月以降は仕入税額控除ができなくなります。

そのため、免税事業者などインボイスを発行していない事業者との取引が多い会社では、今後、消費税の負担が徐々に増えていくことになります。
経理担当者としては、取引先のインボイス登録の有無を確認するとともに、免税事業者等との取引額を把握し、消費税負担への影響を確認しておくことが大切です。
また、会計ソフトを利用している場合には、控除割合の変更に伴うシステムの更新や設定変更が必要となりますので、事前に確認しておきましょう。
詳しくは顧問税理士にご相談ください。