未成年のお孫さんへ贈与する方法

掲載日:2026年7月31日

【セミナでのご質問】

私は中小企業の経営者です。
現在、長男が専務取締役として会社を手伝っており、長男には小学生の子どもが2人います。孫たちは私にもよく懐いているため、将来の相続対策も兼ねて、少しずつ財産を渡していきたいと考えています。
そこで、毎年、贈与税の基礎控除額である110万円の範囲内で、孫一人につき110万円ずつ贈与したいと思っています。
ところが知人から、「小学生の子どもに毎年110万円を贈与しても、税務署から贈与として認められない場合がある」と聞きました。
未成年の孫へ贈与する場合は、どのような方法で行えばよいのでしょうか。

【キド先生からの回答】

お孫さんが小学生であれば、まだ未成年者です。
未成年者は法律上、自分だけで有効に契約を結ぶことができません。そのため、お孫さんへの贈与は、親権者である長男ご夫婦の同意のもとで行うことが大切です。
具体的には、親権者立会いのもとで「贈与契約書」を作成されることをおすすめします。契約書の書式はインターネットなどでも入手できます。

契約書には、次のように記載するとよいでしょう。
• 贈与者……祖父であるあなた
• 受贈者……お孫さん
• 親権者……長男ご夫婦

また、贈与したお金は、お孫さん名義の預金口座へ入金し、成人するまでは親権者である長男が管理する方法が一般的です。
このように、贈与の事実を書面で残し、お孫さんの財産として管理することで、贈与の実態を明確にすることができます。 

【キド先生のコメント】

現在の民法では、成人年齢は18歳です。
お孫さんが18歳になったら、それまで親権者が管理していた預金通帳やキャッシュカードなどは、お孫さん本人へ引き継ぐようにしましょう。
なお、未成年者への贈与は、契約書を作成するだけでなく、「祖父が贈与する意思を示し、親権者が受け入れ、お孫さん自身の財産として管理されていること」が重要です。
また、財産を希望どおりに承継させるためには、生前贈与だけでなく、遺言書を作成しておくことも有効です。贈与や相続対策については、顧問税理士などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。