料亭やビヤホール事業での即時償却の可否

掲載日:2026年6月12日

【セミナでのご質問】

私は中小企業の経理担当者です。
当社は北海道でジンギスカン料理をメインとする料亭とビヤホールを経営しております。今回、駐車場の整備のためにミニショベルを購入する予定です。
当社のような飲食店事業でも、この機械について「即時償却制度」を利用することはできるでしょうか。

【キド先生からの回答】

「即時償却制度」は、租税特別措置法第42条の12の4に規定されている、 中小企業向けの設備投資促進税制の一つです。

一定の要件を満たした設備を取得し事業の用に供した場合には、 その取得価額の全額を取得年度に損金算入することができるため、 中小企業にとっては大きな税制上のメリットがあります。

ただし、この制度の適用を受けるためにはいくつかの要件があり、 ご質問のケースではまず「指定事業」に該当するかどうかを確認する必要があります。

■指定事業に該当するか

この優遇税制の対象となる事業は法律で定められています。

飲食店業については、料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する飲食店業を営む場合、 生活衛生同業組合の組合員である事業者に限り、指定事業として取り扱われます。

そのため、まずは御社が生活衛生同業組合の組合員となっているかをご確認ください。

■生活衛生同業組合とは

生活衛生同業組合とは、 「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」に基づいて設立される業界団体です。

飲食店営業、喫茶店営業、旅館業、理容業、美容業などの事業者が加入し、 業界の健全な発展や衛生水準の向上を目的としています。

【キド先生のコメント】

なお、即時償却制度を利用するためには、指定事業に該当すること以外にも複数の要件があります。

例えば、以下のような要件を満たす必要があります。

  • ・中小企業者等に該当すること
  • ・対象設備が制度上の適用対象であること
  • ・機械装置の場合は取得価額が160万円以上であること
  • ・設備を実際に事業の用に供していること

また、本制度には適用期限が設けられており、 現行制度では令和9年3月31日までに取得等を行った設備が対象とされています。 詳しくは顧問税理士にご相談ください。