フォークリフトに活用できる優遇税制

掲載日:2026年4月24日

【セミナでのご質問】

お客様がフォークリフトの購入を検討されています。
設備投資にあたり、助成金や優遇税制を活用し、可能な限り税額控除を受けたいとのご意向です。
フォークリフトの購入に際して、利用可能な助成金や優遇税制はあるのでしょうか。

【キド先生からの回答】

フォークリフトの導入に関する税制上の取扱いおよび補助金について、以下のとおりご説明いたします。

1.税制上の取扱いについて

フォークリフトは財務省令において、「機械装置」ではなく「車両運搬具」に分類されます。
このため、即時償却や税額控除といった優遇措置は、対象外となります。これは、フォークリフトが生産設備というよりも、運搬を目的とした設備と位置付けられているためです。
一方で、減価償却の面では一定のメリットがあります。
フォークリフトの法定耐用年数は4年と比較的短く、法人が定率法を採用している場合、償却率は0.500となります。
そのため、期首に取得した場合には、初年度に取得価額の50%を損金算入することが可能であり、早期に費用化することができます。
また、中古フォークリフトについては、簡便法により耐用年数を算定することができます。
例えば、経過年数が2年のフォークリフトであれば耐用年数は2年とされます。この場合、定率法における償却率は1.000となるため、期首に取得すれば初年度で取得価額の備忘価額1円を残して損金算入することが可能です。
このように、中古資産を活用することで、取得コストの抑制と早期の節税効果を両立できる可能性があります。

2.補助金の活用について

フォークリフト単体の導入は補助対象とならないケースも多いものの、導入目的や設備内容によっては補助金を活用できる可能性があります。

(1)環境対応(電動フォークリフト)

電動フォークリフトへの更新は、環境負荷低減の観点から補助対象となる制度があります。
ただし、対象機種は限定されることが多いためご注意ください。

(2)安全対策

衝突防止装置や人検知センサーなど、安全性向上に資する機能を備えた設備については、補助対象となる場合があります。
ただし制度ごとに要件が異なるため、事前の確認が重要です。

(3)省力化・業務効率化

近年は人手不足への対応として、省力化投資に対する補助制度が拡充されています。
フォークリフト単体では対象外となる場合でも、倉庫内の搬送効率化や業務改善の一環として導入する場合には、補助対象として評価される可能性があります。
特に、搬送システムとの連携など、業務全体の効率化とあわせた導入がポイントとなります。

(4)地方自治体の補助制度

国の制度に加え、地方自治体が独自に実施している補助金もあります。
中小企業の設備投資支援や省エネルギー対策などを目的とした制度が多く、比較的活用しやすい場合もあります。
特に電動フォークリフトは対象となりやすいため、所在地の自治体制度の確認をおすすめいたします。

【キド先生のコメント】
フォークリフトは税務上「車両運搬具」に該当するため、大きな優遇税制は受けにくい設備です。
一方で、耐用年数の短さによる早期償却や、中古資産の活用によって、税負担を軽減できる可能性があります。
また、補助金については、環境対応・安全対策・省力化といった観点を踏まえることで活用の幅が広がります。制度は多岐にわたるため、最新情報のご確認ください。