中小企業経営強化税制の改正(季刊誌 「大地」153号の2に対応)

掲載日:2026年4月10日

【セミナでのご質問】

私は中小企業の経理担当者です。
令和8年度税制改正により、中小企業経営強化税制が見直されたと聞きました。当社ではこれまで、機械の購入時に即時償却制度を活用しています。
今回の改正で、当社が特に注意すべき点があれば教えてください。

【キド先生からの回答】

中小企業経営強化税制とは、租税特別措置法第42条の12の4の規定で、中小企業者等が一定の設備(特定経営力向上設備等)を取得した場合に、即時償却または法人税額の特別控除が認められる制度です。

この制度は、令和9年3月31日まで適用されます。

ご質問の結論として、機械装置については今回の改正による変更はありません。
そのため、これまでどおり、取得価額160万円以上の機械装置については、引き続き制度の適用が可能です。


■令和8年度税制改正の主なポイント

 今回の改正では、A類型(生産性向上設備)において、対象設備のうち以下の点が見直されました。

  • 「工具」
  • 「器具備品」

これらの設備について、取得価額の要件が引き上げられています。改正後の取得価額要件は次のとおりです。

【A類型(生産性向上設備)の対象設備】

設備の種類 用途又は細目 最低価額
(1台1基又は一の取得価額)
機械装置 全て 160万円以上
工具 測定工具及び検査工具 40万円以上
器具備品 全て 40万円以上
建物附属設備 全て 60万円以上
ソフトウェア 設備の稼働状況等に係る情報収集機能及び分析・指示機能を有するもの 70万円以上
【キド先生のコメント】
今回の改正では、工具および器具備品の取得価額要件が、30万円以上から40万円以上へ引き上げられた点が変更となります。一方で、機械装置については従来どおり160万円以上で変更はありません。
なお、優遇税制の適用にあたっては個別要件の確認が重要となるため、必ず顧問税理士へご相談ください。