兄弟の代襲相続人がいる場合の相続の対応策

掲載日:2025年12月26日

【セミナでのご質問】

私は中小企業の経営者です。
今回は、私自身の相続についての相談です。私は子どもに恵まれず、現在は妻と二人で暮らしています。
両親はすでに亡くなり、兄も他界していますが、兄には娘(私にとっては姪)がいます。
その姪はすでに結婚しており、私とはほとんど付き合いがありません。
ところが最近、「私が亡くなると、妻だけでなく姪にも相続権がある」と聞き、驚きました。本当に姪にも相続権があるのでしょうか。また、財産はすべて妻に遺したいと考えていますが、何か良い対策はありますか。

 

【キド先生からの回答】

(1) 姪御さんにも相続権はあります

結論から申し上げると、あなたのケースでは姪御さんにも相続権があります。
民法第900条の規定により、あなたに子どもやご両親がいない場合、法律では「妻」と「兄弟姉妹」が相続人になります。さらに、民法第901条の規定により、その兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合は、その子どもが代わりに相続人になります。この仕組みを「代襲相続」といい、姪御さんはこの代襲相続人にあたります。
そのため、何も準備をしないまま亡くなると、妻と姪御さんで財産を分けることになります。


(2)財産をすべて妻に遺すための方法

あなたが財産のすべてを妻に残したい場合は、生前に「すべての相続財産を妻に相続させる」という内容の遺言書を作成することが有効です。
兄弟姉妹や姪御さん(代襲相続人)には、「遺留分」がありません。そのため、遺言書があれば、姪御さんに財産を分ける必要はありません。

【キド先生のコメント】

遺言書には、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」などの種類があります。
一般の経営者の方には、間違いやトラブルを防ぐためにも、公証人が作成する「公正証書遺言」をお勧めします。
詳しい手続きについては、顧問税理士、または弁護士や司法書士にご相談ください。