事前シミュレーションでコスト削減効果を確信
素材供給業者からメーカへと変化を遂げた同社は、製品の品質管理の一環として3年前にコマツ製バッテリー式フォークリフトを導入。今では6台中4台までがコマツ製バッテリー式フォークリフトで、同製品を高く信頼している。
導入理由について橋口社長は「終日工場内を忙しく行き交うフォークリフトの排気ガスや粉じんによる製品の汚れを防ぐことと、利用コストの削減が主な理由でした。イニシャルコストはかなり割高だったのですが、導入前に事前に稼働状況のシミュレーションを作成してもらったことで、数年で導入コストを吸収できることが分かり安心して導入しました。
当初心配していた力不足の点も、エンジン式と比べても遜色なく、積み上げられた原木をフォークで押しながらすくい取る、力が必要な作業も十分こなせます。普段乗車するオペレータからは、振動が少なく音も小さいので『疲れにくい』『安定感がある』『メンテが楽』という声も聞いてます」と語った。
またオペレータの体つきやくせに合わせて、着座位置や機械操作の設定も細かく設定できることから、操作する上でストレスが減り、作業効率もさらに上がったという。「現場のスタッフが、コマツの担当者の方に直接様々な要望を言える関係ができたことが、作業の効率アップにもつながっているのではないかと感じています」。
余剰電力の活用でコストアップも最小限に 給油待ちでの作業遅れも解消
「コスト削減効果や効率的な管理が可能になることについてはコマツの営業担当者から事前に丁寧な説明を受け理解していました」と話す橋口社長だが、実は導入するまで気付かなかった意外なメリットもあったという。
「バッテリー式フォークリフトを導入する際、コマツの営業担当者から、契約している電気料金の基本料金内で使える電力の余剰があることを知らされました。当初充電用の電気料金が新たに必要だと思っていたのですが、実際はこうした余剰電力を使うことで、新たに電気料金がかさむことはほとんどありませんでした」と。また「ディーゼル式のフォークリフトを使っていた当時は、給油のためにフォークリフトを一定時間使用できなくなるために、工場内の作業に影響が出ていました。しかも燃料の配達時間はガソリンスタンドの都合に合わせるしかなかったのですが、バッテリー式に変えたことでそうした問題もすっかり解消されました。充電時間は5~6時間で1日十分働けるだけのパワーがあるので、夜間に充電しておけばバッテリー切れの心配はありません。また急速補充電のシステムを使えば、たった1時間でバッテリー容量の8割を充電できるので、もしもの時も安心です。稼働状況もデジタルデータとして管理できるため、より効率的な運用が可能になった」という。
今後の活用法として橋口社長は「工場内の作業エリアのすぐそばをフォークリフトが通行することから、今後は工場内での制限スピードの適正化、安全な運用方法についても精査し、より安全で快適な環境づくりに努めていきたい」と語った。
有限会社 一山木材
<設立>
昭和53年8月
<事業所>
〒889-0502 宮崎県延岡市上伊形町180-49
<事業内容>
■桧ラミナ製造(KD・GRN・カットストック)
■桧構造用製材・桧人工乾燥構造用製材 ※JAS認定番号 JLIRA-B・65・32
■桧構造用集成材(小断面)※JAS認定番号 JPIC-LT248
■ホームセンター向け各種集成材及び建材製品等
HP:http://www.ichiyama-mokuzai.co.jp/