緑化のプロフェッショナルとして、土木工事、造園工事、芝生産・販売、緑化メンテナンスなどに取り組む。今回の堤防強化工事ではICT建機を駆使して建設現場を取り巻く数々の課題に立ち向かった。
専務取締役 渡邉直也さん
いま現場は様々な難題に直面している。特に少子高齢化社会が進展する中、若手オペレータの確保は難しく、それに伴う全体的な人材不足も深刻化する一方だ。高橋芝園土木も同じ悩みを抱えていたが、「ICTの力で人手不足を解消できるのではないかと思いました」と話すのは同社の専務取締役 渡邉直也さん。試験的に現場で実機を稼動させたところ、「経験が浅い若手でも、熟練のオペレータと変わらない工事が行えたので驚きました」。恩恵を受けたのは若手だけではない。ベテラン社員からも賞賛の声が挙がった。「今まで培ってきた精度とスピード、技術をより活かせると感じたようで『ぜひ(ICT建機を)導入してほしい』と頼まれました」と渡邉さんは語る。
渡邉さんによると、ICT建機を導入した堤防強化工事では、従来の工事より3~4割の工程短縮に成功したとのこと。さらに、「もう一つ工事を依頼されたのですが、ICT建機を使えば現在の人員でもいけると思って受注しました。そちらも予定の工期内で工事が終わる見込みです」。ICT建機への期待はさらにふくらむ。「現場で稼働するスタッフが少なくて済むということは、事故の確率も自ずと減ります。また、若手のモチベーションアップにもつながります」と渡邉さん。実際にオペレータ歴1~2年のスタッフにも機械の操作を任せている。「築堤の段切り作業をやらせてみたら、自分が仕上げたという達成感を味わったみたいで、『また乗ってみたい』と話しています」。ICT建機は様々な革命を現場にもたらしたようだ。