持ち株会社を活用した事業承継の手法

掲載日:2024年8月26日

【セミナでのお客様からのご質問】

私は中小企業の経営者の息子です。
先日、銀行の支店長が来社して、「持ち株会社を活用した事業承継の手法」を提案されました。
なんでも私が会社を作り、銀行から融資を受けて父の会社を買い取るそうなのですが、よく分かっていません。
どのような方法なのか教えてください。

【キド先生からの回答】

「持ち株会社を活用した事業承継の手法」を簡単に説明すると、次のような図になります。

(手順➀)まず後継者が新会社を設立します。

(手順②)事業会社の株式評価額を算出し、金融機関より、その購入資金の融資を受けます。

(手順③)持株会社は、事業会社の株主から株式を購入します。

(手順④・⑤)事業会社から毎期一定の配当金を受けて、金融機関へ借入金の返済を行います。

【キド先生のコメント】
通常は、7~8年で返済が完了するように事業会社が新会社に配当を行い続けます。配当金は、法人税法上は益金不算入なので税金がかかりません。
この手法は、新会社が借入返済を行っている間、事業会社が配当をし続けられるかという点が重要です。詳しくは、顧問税理士にご確認ください。