ICT建機は業界のイメージを変える! 最新の土木は『早く』『正確』『見える化』

有限会社 神谷産業 

代表取締役 神谷 善高 様

那覇市で農業、建築・土木、運送事業を手掛ける有限会社神谷産業。ビニールハウス設計施工からスタートし、その後時代の流れを積極的に取り込みイノベーションを続けてきた。これまでの歩みと、新たに生まれ変わる業界、そして建設機械への想いを聞いた。

神谷産業が創業した昭和63年。日本はバブル絶頂期を迎え、みんな好景気に酔いしれていた。各地では贅沢なイベントが多数開催され、会場を彩る沖縄産・洋ランの需要が非常に高く推移。結果、新たに洋ラン事業に取り組む企業が多かった。「洋ランの栽培は実は難しくなく、苗さえしっかりしたものを使えば素人でも形になるものができたんです」と神谷社長。創業当初、ビニールハウスの設計施工を手掛けていた神谷産業では洋ラン栽培関連の工事が好調に進んでいた。ビニールハウスを施工する企業は沖縄県内にいくつか見られたが、中でも唯一土地の造成工事から請け負っていた。台風被害を極力受けないよう下地からしっかりとした施工を続け、地域の信頼を勝ち取ると共に、大型機械の活用ノウハウも獲得。「当時は沖縄の農家さんのため、頂いた仕事の事業費に含まれない土地の造成工事まで予算内に収めて請け負っていました。私含め社員一同それはもう食事の時間も惜しんで働きました。そのような現場主義を続けたことで機械をよく見て、機械の費用対効果を見極める術にも繋がりましたね」。

(写真:インタビューに応じる神谷代表取締役)

「沖縄の運送業を変える」

絶え間ない努力があり、神谷産業は成長を続けた。元請としての入札参加資格を得て以降、現在の主力となる土木事業の受注が増加。創業から10年を迎えた頃、自社で担った方が効率がよく、また安全が図れるとして運送事業も開始した。「当社では販売業者に対して、〝沖縄の運送業を変えます〟と宣言し、コンプライアンス遵守の徹底を社員に呼びかけました」。
法令遵守に則り現場主義で仕事に勤しみ、現在では神谷産業は10年前に比べて機械の保有台数も約10倍に拡大。建築・土木事業においては近年、公共工事の受注が好調だ。その背景にはコマツの建設機械へのこだわりがあった。

(写真:コマツのICTブルドーザー「D65EXi-18」)

業界トップの早さでICT建機導入

神谷産業では多くのコマツの建機を導入しているが、とりわけICTの機能の備わった機種を多く保有している点が特徴だ。「かねてより全国で開かれる建設機械の展示会に積極的に参加してきました。そのため、ICT建機を実際に見る機会も早かったと思います。最初に導入したのは、ICT機器を機械に後付けしたものでした」。現在はICT機器が内蔵されたD37PXIやD65EXIマシンコントロールブルドーザーを導入している。特徴としては、施工した履歴が自動で数値化・見える化される点。この機能は使用者だけでなく発注元としても貴重で、作業の進捗状況など幅広い情報を共有できる。
またICT建機は他にも油圧ショベル PC200I-10などを複数保有。この機械では、決められた掘削面の高さを自動で制御してくれる。現場ではオペレータが慣れた手つきでモニターを見ながら丁張なしで法面整形をすばやく正確に行っていた。「2010年にはICT機能の建機を導入していました。ここまで早く実用化できたのは業界でもトップクラスの早さだったと思います」と神谷社長。

(写真:工事の進捗はパーセントで示される。機械の稼働状況もリアルタイムに把握。)

「時代に応じたイノベーションが必要だ」 建築・土木のイメージを変える

神谷産業は建機だけでなく、会社業務全体にICT技術を取り入れている。例えば測量も通常のトータルステーション(TS)や丁張ではなくドローンやレーザスキャナーを使って測量したデータを3D解析し、2次元の設計図面ではなく3D設計データを活用するなど徹底的にICT化した環境を用意。インターネットに接続できる環境さえあればどこからでも現場の稼働状況を見ることができる。「ICT建機の導入で業務効率は倍近くになりました。とにかく早いんです。初心者や女性オペレータを補助するだけではありません。熟練のオペレータもICT建機を使うと作業が楽になるし、スピードも大幅に向上します」。

(写真:ICT機能搭載の「PC200i-10」で丁張なしで正確に法面を整形するオペレータ)

神谷社長がこれから懸念しているのはオペレータの減少。少子高齢化が進む中でいかに効率化を図れるかがカギとなる。大型機械のICT化は進みつつあるが、ミニショベルなどの小型機械こそICTを活用して機械の無人化を実現して欲しいと神谷社長は訴える。「ICT機能は業界のイメージを大きく変える起爆剤になります。無人化が進み、省力化ができれば一人がタブレットひとつで現場を自由にコントロールできる時代が来ると思います。そうなれば若い世代も魅力を感じてもらえるはずです。業界全体が時代をよくみたイノベーションを実施する必要があり、コマツのこれからの建機開発に期待しています」。

(写真:燃費低減に寄与するハイブリッド建機「HB365-3」 ICT建機との使い分けで最適な運用を行う)


稼働現場紹介動画 GD405-7

GD705-7 3DMCマシンコントロールシステム装着車両の稼働現場をご紹介します。

代表取締役 神谷 善高 様
土木部長 仲座 正信 様

● 道路舗装工事
● ブレードリフト操作を自動制御、高精度な整地作業を実現
● D37PXiを併用
● 元請け様から作業の早さを評価いただく


お客様プロフィール

有限会社 神谷産業

<事業内容>
■土木・建築工事
■一般貨物運送事業・中古トラック販売
■農業用ビニールハウス設計施工・資材販売
■植物工場事業
HP:https://okinawa-kamiya.jp/


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