クリーンなエネルギーが地方に活力を生み出す

持続可能な社会の実現を目指すユナイテッド計画株式会社。資源循環を通して企業成長を実現する。

 

3つの事業を循環させることで成長

秋田県秋田市に拠点を構えるユナイテッド計画株式会社。骨材販売から事業を始めた同社は現在、「建設・解体」「産業廃棄物処理・処分」「再生可能エネルギー」の3つの事業を核に展開している。「当社は、土木事業から産廃、解体そして再生可能エネルギーへと関連する事業へ徐々に事業領域を拡大してきました。そうすることで、建機や技術といった既存の資産を流用することが可能となり、新規参入に際しても高いコスト競争力を発揮することができたのです。今後は3つの事業を効率的に循環させることで、企業の更なる成長と持続可能な社会の実現に貢献していきたいです」と、代表取締役CEOの平野久貴氏は事業戦略を語る。

(写真:ユナイテッド計画株式会社 代表取締役CEO 平野久貴 氏)

高品質な解体業務を実現

持続可能な社会の実現を目指すうえで、資源を再利用することの重要性は一段と高まり、解体業務は改めて社会の注目を集めている。「解体は新たな創造のためにも、資源の再利用のためにも大切なプロセスです。当社では状況に合わせて、経験豊かなスタッフの手作業と高機能な建機を組み合わせ、効率的で高品質な分別解体を安全に行っています」と平野CEOは話す。

今回、取材に訪れたコマツ秋田株式会社の旧社屋の解体現場では、さまざまなコマツの建機が解体業務をサポートしていた。鉄骨カッターを装着したPC350LC-11の解体ロングフロント仕様車が上屋解体を行っていた(本機はマルチ解体仕様のため、用途に合わせて解体ロングフロントと解体2ピースブームの2種類から仕様を選択できる)。また、PC350LC-11の補助的な作業を行う相番機としてPC210LC-11が切断された鉄骨などを片付け、分別作業を実施。そして、PC210LC-11ではつかめないような細かい物の分別や狭小地での解体作業では、PC138E-11が活躍していた。

(写真:セミショートテイル仕様で小回りが利き、狭い現場でも作業が行える)

大容量リチウムイオンバッテリー搭載の電動ショベル

PC138E-11は機体が小さく、しかも小回りが利くため、他の建機の近くで作業する際にも妨げになることがなく、スムーズで効率的な業務を実現する。また、30tクラスの建機が入らない小規模な建物の解体にも有効だ。「電動式ショベルはパワー不足ではないかと心配していましたが、実際乗ってみるとそんなことはありませんでした。エンジン駆動式と比べてもパワーに遜色はなく、効率的に作業ができます。また、振動が少なくていいですね。エンジン駆動式だと振動があるため長時間乗ると体への負担が大きいですが、PC138E-11なら長時間快適に作業できます」と、工務班の湊健氏は電動式ショベルのメリットを語る。

また、事業本部建設解体部工事グループの安田智哉氏は「車体の左右と後方にカメラが設置されていて、機体周囲の安全をモニターで確認することができます。また、人を検知した場合には自動的に発進を制御します。解体現場は危険が伴うので、安全装備が充実していると安心ですね」と、PC138E-11に搭載されているKomVision人検知衝突軽減システムを高く評価する。

ユナイテッド計画株式会社

事業本部建設解体部工事グループ

安田智哉 氏

ユナイテッド計画株式会社

工務班

湊健 氏

静音性に優れ、騒音を大幅に削減

大規模なビル解体の現場では分別業務を行うことが多いPC138E-11だが、機体がコンパクトなため住宅街の一軒家などの解体にも適している。30tクラスの油圧ショベルは移動にトレーラーを用いるため住宅街への搬入は困難だ。また、仮に搬入できたとしても狭小なスペースで作業するには機体が大きすぎて、効率的な作業が行えない。しかし、PC138E-11であればトラックで搬入が可能で、狭小なスペースでも効率的に作業ができる。しかも、電動式なので静音性に優れ、振動が少ない。そして、排ガスも一切発生しないため、近隣および自然環境に対して配慮ある業務が可能だ。

同社ではコマツの建機に対する評価が高く、導入している建機のほとんどがコマツだ。「コマツの建機は乗りやすいです。目標に向かってスムーズに進み、止めたいところでぱっと止まります。とても滑らかで操作しやすいですね。また、なんらかのトラブルが発生しても、電話で問い合わせるとすぐにコマツの担当の方が駆けつけて対応してくれます。現場が止まることがないので、本当に助かります」と湊氏は語る。

(写真:機械側面と後方に設置した4台のカメラを用いて機体周囲をモニターに表示)

資源循環を推進し更なる躍進を図る

「私たちはクリーンなエネルギーを創出することを通して自然環境の保全に貢献すると同時に、地方に新しい雇用とこれまでにない付加価値を生み出しています。東北だけでなく、全国の地方は今、とても苦戦しています。東京への一極集中が加速し、人口減少も続いています。『この場所にずっと住み続けたい!』と若い人たちに思ってもらえるように、地方に活力を与えることのできる企業でありたいと考えています。そのためにも、更なる事業拡大を目指します」と、平野CEOは地方に根付く企業としての思いを語る。

優れた先見性と革新性で、自然環境の保全に貢献し、地域社会を牽引するユナイテッド計画株式会社。資源循環を推進する同社の躍進が、地方に新しいエネルギーを生み出していく。