安全性・快適性の向上で、女性オペレーターの登場を期待

株式会社 戸髙鉱業社 常務取締役 上野 信一 様

稼働現場紹介(動画)

WA900-8R稼働現場

HD785-8R稼働現場

お客様の声

セメントの原料となる石灰石や珪石の採掘加工販売を手掛ける株式会社 戸髙鉱業社(大分県津久見市、戸髙善之社長)。同社の採掘部門では、自鉱山の石灰石に加え、剥岩、他社の石灰石採掘請負を主に年間1,700万トンの原石を採掘しており、その総扱い量は常に日本一を誇る。
同社は今年11月、誕生したばかりのコマツ製新型ホイールローダーWA900-8Rフルオプション車両を国内企業で初めて導入した。
㈱戸髙鉱業社の上野信一常務は「利用者の立場から意見や要望を伝えるなど、同車両の開発に関わってきた当社にとって、WA900-8Rを最初に導入できた喜びはひとしお」と語る。
最新技術に加え、現場の意見をくみ取りながら、オペレーターの立場にたった様々な工夫を盛り込んだWA900-8Rの印象と導入までの経緯、雇用環境に果たす重機の役割などについて、上野信一常務に話を聞いた。

(写真:インタビューにお応え頂いた上野信一常務取締役)

最新型ホイールローダー WA900-8Rを国内で最初に導入

「今回、コマツの最新型ホイールローダーWA900-8Rを国内企業として最初に導入しました。今から20数年前、WA800に代わる大型のホイールローダーの開発を依頼していたことがきっかけで、これまでユーザの立場で開発に参加させてもらいました。そうした経緯から国内初の導入は是非当社でとお願いし、今回導入の運びとなりました」。
同社は販売開始の約半年前、3名の社員をコマツ茨城工場に派遣し、完成間近のWA900-8Rを視察。現物を直に目にし、要望通りの車両が完成したことを確信し発注を決断したという。

「コマツさんとは実に30数年前から、車両開発にユーザの立場での意見や要望を伝えたり、試験運転の場所として、当社の採掘場を提供するなど、製品開発に長く関わってきた歴史があります。当社の採掘場で試運転を重ね、販売に至った重機もいくつかあります。そういう意味でも今回の新型車両の導入については思い入れが強かった」と話す。

(写真:神野・八戸鉱区で、大型ダンプに石灰石を積み込むWA900-8R)

雇用環境の改善にも応える操作性・快適性・居住性を実現

「導入してまだ日が浅いにもかかわらず、WA900-8Rの現場での評判はすこぶる良い」と上野常務。
ユーザーとしての要望や改善点などをしっかり盛り込んでくれたと満足気な表情をみせる。今回同社では、操作性、居住性をより高いレベルで実現できるとの判断からフルオプション装備車を導入した。現場の雇用環境の改善に力を注ぐ同社の期待の大きさが伺える。
導入したフルオプション装備車は、地上から3m近い高さにある運転席まで、安定した姿勢で安全に乗り降りできる手すり付き油圧アシスト型パワーラダーや、車両に取り付けられた6台のカメラで車両周囲の状況をモニターに表示するKomVision機械周囲カメラシステム、周辺に障害物を検知すればモニター上にー表示し警告ブザーでオペレーターに知らせるKomVisionレーダーといった最新の安全装置が自慢だ。
高いレベルでの操作性や安全性、快適性に配慮した機能を備え、同社が力を注ぐ雇用環境の改善にも十分応えるものだといえる。

(※稼働状況、装備品につきましては、紹介動画をご覧ください。)

(写真:写真中央の穴は、鉱区に掘られた立坑の坑口。採掘された石灰石はここから立坑の中へ投入され、破砕され製品化。長距離のベルトコンベアーで港まで運ばれ船積みされる。製品は西日本を中心に遠くは関東地区まで出荷される。)

オペレーターの立場に立った、きめ細かい技術が疲労感の軽減に

「扱うものが石灰石で、使う重機も鉄の塊のようなものなので、操作するオペレータは、作業中ずっと衝撃を感じながらの作業になります。新型車はそうした衝撃を和らげる工夫も施されており、オペレータの立場に立ったきめの細かい技術が導入されています。モニターカメラを設けたことで、これまで車両の死角になっていた部分も、運転席からしっかり確認できるようになり、座っていても周りの状況が良く分かるようになりました。なにより運転席が広くなったことが、疲労感の軽減にもつながっているのでは」と話す。

(写真:採掘切羽は胡麻柄鉱区(津久見市)と神野・八戸鉱区(臼杵市)の二つに分かれている)

10%の燃費節減と、メンテナンスコストを大幅削減

2021年の3月末で免税軽油制度が廃止になることから、同社ではWA900-8Rの開発に際しては、燃費対策を強く要望。その結果カタログ値で従来機種に比べ10%近くの燃費改善を実現している。
「戸髙鉱山では年間数億円の燃料代が掛かります。全体のコストに占める燃料代のウエイトは大変大きい。大型の重機だと10年は使用するため、燃料代やメンテナンス、修理費のコストは、今後重機を選ぶ上でますます重要になってくると思う」

同社では今後の人手不足対策の一つとして、若手の特に女性オペレータの採用に力を入れたいとしている。
「安全性、居住性、快適性が向上したことで、重機を使う仕事場が、未経験者、女性にとっても決して大変な仕事ではなくなりつつあります。実際重機の性能が上がったことで、山で働きたいという若い人も増えてきました。今後は採掘場で働く女性の採用もやっていきたいので、女性にとってもやりがいが感じられる楽しい職場づくりに力を注いでいきたいですね」と語った。

お客様プロフィール

株式会社 戸髙鉱業社

<事業内容>
■石灰石・硅石・ドロマイト等採掘加工販売
■生石灰・消石灰製造販売 他
HP:https://www.todaka.co.jp/


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