(掲載月:2022年6月)
九特興業(株)
土木部 課長 竹尾和彦さん
今回の現場は、昨年夏の大雨で崩れた彦山川堤防2箇所の災害復旧工事でした。当社はICT活用工事の経験がなく、今回の現場もi-Construction型の工事ではありませんでしたが、会社としてこれからはICT活用をどんどん進めていこうという方針になっているため、生産性チャレンジとしてICT建機の使用を検討していました。また、週休2日を掲げていたため、それを実現するためにはどこかのプロセスで工程を短縮する必要がありました。担当営業より、3次元設計データを読み込ませたICT建機であれば、丁張り設置などの管理工数が削減できるという話を聞いたことが決め手となり、導入を決意しました。
九特興業(株)
土木部 課長 竹尾和彦さん
従来のように丁張りが設置してあると、その下は施工できなかったり、バケットが当たって丁張りが飛んだりと、どうしても施工の邪魔になります。また、丁張りがある箇所はきちんと施工できても、中間地点などは施工面が分からないため、オペレーターの腕に任せていました。今回施工を担当したのはICT建機に初めて乗る中堅オペレーターでしたが、モニター操作などもすぐに慣れ、丁張りのない現場で3次元設計データを見ながら、楽しそうに作業していました。さらに、ICT建機のモニター画面で施工中の高さが分かるため、確認のための測量作業が不要となり、それに伴う人員も削減することができました。効果はそれだけではなく、ICT建機の自動整地アシスト機能により掘りすぎを気にすることなく精度の良い施工が実現したため、材料の食い込みもなく無駄を省くこともできました。ICT施工を行うにあたり、3次元設計データを作成する工数は増えますが、施工中の手待ちなどもなくスムーズに施工が進み工程が短縮できたことは、週休2日の実現に大きく貢献したと考えています。
設立 1975年9月 未来へ残る環境づくり