事業承継を円滑にする贈与の活用法

【セミナでのお客様からのご質問】

私は中小企業の経営者です。
そろそろ私も事業承継を考える年齢になりました。
事業承継を円滑に行うためには、どのような贈与の手法を活用すればよいのでしょうか?

【城所講師からの回答】

事業承継を円滑にするために活用する手法には、2通りあります。
■暦年課税贈与
暦年課税贈与とは、暦年(1月1日から12月31日までの1年間)毎に、その年中に贈与された価額の合計額に対して贈与税を課税する制度です。
毎年110万円の基礎控除額があり、基礎控除額を超えた部分に対して10%~55%の累進税率で贈与税が課税されます。
■相続時精算課税贈与
相続時精算課税贈与とは、父母又は祖父母から子又は孫への贈与について、選択により、贈与時に軽減された贈与税を納付し、相続時に相続税で精算する制度です。
非課税枠が2,500万円(限度額まで複数年使用可)あり、特別控除額を超えた部分に対して一律20%の税率で贈与税が課税されます。
【城所先生のコメント】

2つの制度は一長一短ありますので、詳しくは顧問税理士によく相談して、事業承継を進めてください。