ICT施工で鹿児島の基盤を支える

丸福建設 株式会社 

土木部長 福岡正二 様 統括部長 玉利幸利 様

 

数多くの離島を持ち、南は沖縄付近まで続く広大な鹿児島県。その地盤を支え続けている丸福建設は、コマツのICT建機を積極活用してスピーディーで正確な現場を実現している。創業からまもなく70周年を迎える歴史ある丸福建設の福岡正二 土木部長および玉利幸利 統括部長に、これまでの歩みとICT施工の現状などを聞いた。

(写真:福岡正二 土木部長(左)と玉利幸利 統括部長)

離島の工事で県全体の発展に寄与

1949年(昭和24年)創業、1958年(昭和33年)設立以来、鹿児島に深く根差して産業・経済の基盤を支え地域に貢献してきた丸福建設。現在は桜島、薩摩川内、瀬戸内、屋久島の計4営業所を構え、県全体を営業エリアに施工実績を積み上げている。丸福建設が主力に展開するのは土木事業。インフラ、医療、教育、大型スポーツ施設運営など幅広いジャンルで力を発揮しており、また近年においては建築事業にも参入し公共建築物や民間工事などの施工も担う。

鹿児島県は直線距離にすると離島の与論島まで南北600㎞におよぶ広大な県。加えて有人離島数が26島と全国でも有数の島数を誇る。近年においては離島の開発が着々と進んでおり、港湾工事や土木・建築工事の依頼も多く受けているという。「南端の島まで足を運び、現地の方々が着手できないような業務を担うことで県全体の発展に貢献したいですね」と玉利部長は話す。

(写真:本土のほか26島の有人離島を持つ鹿児島県(出典:鹿児島県HP))

大手ゼネコンと協働。県下トップクラスの建設業へ

一時は公共工事の需要を見据え、九州一円まで営業エリアを拡大してきた丸福建設。大手ゼネコンと共同事業体を組み、九州自動車道の道路土工やトンネル工事などを施工してきた実績も持つ。高速道路の施工工事は厳格な現場管理体制が求められることはもちろん、地域住民・交通事情など多方面への気配りが必要な現場であった。「当時最先端の技術を持っていた大手企業と協働することの責任は重大でしたが、同時に高いスキルを身に着けることにつながりました。いまこうして多岐にわたる公共事業を受注できるようになったのも、当時大手ゼネコンと共に九州各県へ足を運び施工を重ねてきた経験があるからこそだと思っています」。と当時の苦労を振り返った。

それらの甲斐もあり、丸福建設は今では鹿児島県からの公共工事の発注件数で上位を獲得するなど、県内においてもトップクラスの建設業へと成長を遂げている。この成長を支えてきた要因の一つにコマツの機械の活躍があった。

ミリ単位の施工もMCグレーダで一発

「コマツの機械は創業当時から利用していました。土木事業が中心でしたので、舗装機械を多く保有していました。近年はコマツのICT建機を積極的に活用していますが、当社ではICT建機での施工がまだ“情報化施工”として提供されていた頃から使っていましたので、県内ではおそらく最速でICT建機を導入したと思います」。

一方で、実際にコマツのICT建機を現場に導入する際には不安もあったという。「本当にモニター通りの施工で正しく整形されるのか始めは疑いました。ですので最初は法面整形の施工を丁張りと合わせてチェックしていました。その結果、正しく機能していることが分かり、その後は使うたびに性能の高さに驚かされています。例えば法面では丁張りの手間がかからず、施工後の見た目も非常に綺麗です。通常の建機ではベテランオペレータでも難しい小段を含む法面整形も本当に綺麗に仕上がりました」と笑顔を見せる。中でもコマツのICT建機を用いた施工で印象に残ったのは、国体開催に伴う競技場の舗装工事だったという。そこでは施工の精度がミリ単位で要求され、他社には繰り返しやり直しが告げられていたが、丸福建設はコマツのマシンコントロールグレーダの施工で一発OK。「凄いの一言に尽きます。ここまで正確にこなせる技術が当社にあることを喜ばしく感じました」と話してくれた。

(写真:山田IC改築工事で活躍中のPC128USI)

ICT建機は「もっと普及するべき」

また最後に、今後コマツに期待することとして玉利部長は、ICT建機の設定の簡素化、簡略化を挙げてくれた。さらにはその先の通信技術を活用した設定、そして遠隔操作による作業もこれからの時代必要になると話す。「誰でも簡単に設定でき、スピーディーな現場が増えると人手不足問題の解消にもつながると思います。建設業界全体を見るとICT建機の普及はまだまだこれからではありますが、公共工事の入札ではICT建機を推奨している自治体も増加しています。ですので、さらに多くの人に、ICT建機は誰でも扱える事を理解してもらい、導入につなげてほしいですね。ICT建機はもっと普及すべき機械ですよ」。

お客様プロフィール

丸福建設 株式会社
<事業内容>
■建設業
■アスファルト合材の製造・販売
■一般区域貨物(限定)自動車運送事業
■産業廃棄物の処理業
■太陽光による発電及び売電事業
■労働者派遣事業
■不動産の売買・賃貸借及びこれらの仲介並びに管理業務
 以上各号に附帯する一切の業務
HP:http://www.marufuku-civil.co.jp/

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